国際結婚されて、配偶者の国などの海外で暮らしている方も多いはず、海外在住者にとって今まで支払ってきた年金はどのようにすれば受給できるのかを学んでいきたいと思います。
今回は、海外在住時に自分が亡くなった場合に、残された配偶者や子どもたち遺族年金を受給できるのについて調べてきます。
目次
遺族年金とは
聞いたことはあるけど、実際どういうものなのかというのを知っている方は少ないかもしれません。
遺族年金は、国民年金または厚生年金保険の被保険者または被保険者であった方が、亡くなったときに、その方によって生計を維持されていた遺族が受けることができる年金です。
日本年金機構より
遺族年金には、「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」があり、亡くなった方の年金の加入状況などによって、いずれかまたは両方の年金が支給されます。
亡くなった方の年金の納付状況・遺族年金を受け取る方の年齢・優先順位などの条件をすべて満たしている場合、遺族年金を受け取ることができます。
日本での申請でも多数書類が必要
日本年金機構のホームページでは、申請時に以下の書類が必要と記載されています。
基礎年金番号通知書または年金手帳等の基礎年金番号を明らかにすることができる書類 | 提出できないときは、その理由書が必要 |
戸籍謄本(記載事項証明書) または法定相続情報一覧図の写し | 死亡者との続柄および請求者の氏名・生年月日の確認 戸籍謄本は受給権発生日以降で提出日から6カ月以内に交付されたもの |
世帯全員の住民票の写し (マイナンバーをご記入いただくことで、添付を省略できます。) | 死亡者との生計維持関係確認のため 受給権発生日以降で提出日から6カ月以内に交付されたもの |
死亡者の住民票の除票 | 世帯全員の住民票の写しに含まれている場合は不要 |
請求者の収入が確認できる書類 (マイナンバーをご記入いただくことで、添付を省略できます。) | 生計維持認定のため 所得証明書、課税(非課税)証明書、源泉徴収票等 |
子の収入が確認できる書類 (マイナンバーをご記入いただくことで、添付を省略できます。) | 義務教育終了前は不要 高等学校等在学中の場合は在学証明書または学生証等 |
市区町村長に提出した死亡診断書(死体検案書等)のコピーまたは死亡届の記載事項証明書 | 死亡の事実(原因)および死亡年月日確認のため |
受取先金融機関の通帳等(本人名義) | カナ氏名、金融機関名、支店番号、口座番号が記載された部分を含む預金通帳またはキャッシュカード(コピーも可)等 ※請求書に金融機関の証明を受けた場合は添付不要。また、インターネット専業銀行での年金の受け取りについては、年金Q&A「インターネット専業銀行で年金の受け取りはできますか。」をご参照ください。 |
引用: 日本年金機構

国際結婚で、海外在住時に亡くなった場合の必要書類
日本国籍同士であれば役所に行けば入手しやすい書類でしたが、国際結婚で海外在住となると現地の書類を提出し日本語翻訳を添付する必要が出てきます。
必要な書類の例
- 婚姻関係を証明する書類(日本の戸籍に相当する書類)
- 同居の事実を証明する書類(日本の住民票に相当する書類)
- 配偶者(残された妻)の所得を証明する書類
(日本の所得証明書、課税・非課税証明書に相当する書類) - 死亡診断書(医療機関・医師等が作成した死亡診断書です)
請求するケースによっては、追加書類が必要な場合がありますので、詳しくは、各自治体の年金事務所までお問い合わせすることをおすすめします。
特に同居の事実を証明する書類については、タイの場合、外国人用の住居登録証(黄色いタビヤンバーン)を生前に取得しておくなど準備が必要です。

結論: 遺族年金受給は可能ですが、生前から各種書類を用意しなければなりません
次回はより具体的なケースで申請方法や受給までをお話ししていきます。
チェンマイ暮らしでご心配ごとがあれば、ご気軽にご相談ください。
