タイ北部チェンマイで、孤児たちに「安心して暮らせる家」と「未来を生きる力」を届け続けてきた バーンロムサイ(特定非営利活動法人バーンロムサイジャパン)。 その象徴ともいえる「土の家(Clay Cottage)」が、今まさに存続の岐路にあります。 再び子どもたちの笑顔を迎えられるよう、この家を修繕するためのクラウドファンディングに挑戦中です。
「土の家」― 自然と共に生きる、やさしい家
コテージリゾート「Resort Hoshihana」は、寄付に頼り切らない自立運営を目指してバーンロムサイが立ち上げた施設。 2005年、日本人ボランティアやチェンマイ大学の学生、そして子どもたちの手で「土の家」が完成しました。 日干しレンガ、籾殻、藁、タピオカ粉など、自然素材で作られ、壊せばそのまま自然に還る“サステナブル建築”の象徴です。
2007年に宿泊棟としてオープンしましたが、コロナ禍の長期休業で老朽化が進行。 現在は安全基準(特に茅葺屋根の防火要件)により宿泊停止のままです。
なぜ今、クラウドファンディング?
「Resort Hoshihana」の収益は、孤児院運営費の約3割超を支える重要な柱。 11棟のうち1棟でも使えない状態は大きな打撃で、風化が進めば取り壊しの可能性も。 そこで、手遅れになる前に改修費を確保するため、Readyforでの資金調達に踏み切りました。
改修内容と資金の使い道
安全基準を満たす屋根構造への変更に加えて、水回り・外装を更新します。
| 項目 | 金額(THB) | 内容 |
|---|---|---|
| 屋根部材 | 136,000 | 鉄フレーム・金物・トタン・天井材 ほか |
| 水回り | 163,500 | トイレ・シンク・タイル・ボイラー・バスタブ・シャワー器具 |
| 外装 | 50,000 | セメント・レンガ・竹の柵 |
| 人件費 | 60,000 | 現地作業員の労務費 |
| 合計(必要経費) | 約410,000 | 為替変動を考慮し日本円で約263万円相当の目標を設定 |
- 募集方式:All-or-Nothing(目標達成時のみ受取)
- 目標金額:2,630,000円
- 募集締切:2025年12月25日(木)23:00
※日本円換算は直近1年で最も高かったレート(1バーツ=4.68円)を基準に試算。
※集まった資金は改修工事・リターン費用(人件費含む)・プラットフォーム手数料+税に充当されます。
バーンロムサイのめざす「心地よい相互援助の仕組み」
1999年、HIV/エイズで親を亡くした子どもたちの家として「バーンロムサイ・チルドレンズホーム」を設立。 2002年に抗HIV療法を導入して以降、子どもを一人も失っていません。 現在は戦争難民孤児など、様々な事情で親と暮らせない6〜18歳の子ども約15名が共に暮らしています。
縫製ブランド「banromsai」や「Resort Hoshihana」の運営を通じて、 寄付と消費が循環する自立モデルを構築。地域の手仕事・文化を継承し、 少数民族やHIV当事者、卒園後の若者に雇用と職業訓練の機会を提供しています。
今できる応援のかたち
- 支援する: Readyforのプロジェクトページ
- SNSで広める:想いを添えて、周りの人に知らせる
- 現地を訪れる:次の旅で「Resort Hoshihana」に滞在し、活動を体感する
進捗(執筆時点)
- 支援総額:543,000円(目標の20%)
- 支援者:25人
- 残り日数:58日
※数値は投稿時点。最新状況は以下よりプロジェクトページをご確認ください。
プロジェクト実行責任者:名取 美穂(特定非営利活動法人バーンロムサイジャパン)/実施完了日:2026年5月31日(予定)