本記事は2026年5月17日(日)OAのFM North Wave 「Sabaai Sabaai Thailand」の月一チェンマイコーナーとの連動記事です。
近年、タイ・チェンマイへの移住や長期滞在に関するご相談が増えています。なかでも特に増えているのが、お子さんの教育環境を重視した「教育移住」です。
教育移住というと、まず「どの学校に通わせるか」に目が向きます。しかし実際には、学校だけで完結する話ではありません。どのエリアに住むのか、毎日の通学をどうするのか、保護者の生活は成り立つのか、ビザや住居手続きは問題ないのか。これらをまとめて考える必要があります。
この記事では、チェンマイ在住20年以上の現地目線から、2026年にタイ・チェンマイで教育移住を考える際のポイントを、学校選び、住居、生活、費用感、注意点まで整理して解説します。

目次
なぜ今、タイ・チェンマイ教育移住なのか
チェンマイ教育移住の魅力は、英語を学べる環境があり、さらに多国籍な子どもたちと一緒に学べる点にあります。
欧米圏への留学と比べると、学費や生活費が比較的現実的な範囲に収まりやすく、海外教育を検討するご家庭にとって選択肢に入りやすい地域です。
また、チェンマイは街の規模がコンパクトで、外国人も自然に暮らしている土地柄です。バンコクのような大都市の利便性とは異なりますが、生活圏がまとまりやすく、初めて海外生活をされるご家族でも比較的なじみやすい環境だと言えます。
和食のお店や日本食材を扱う店舗も多く、お子さんだけでなく、保護者の生活負担も比較的軽いのが特徴です。
教育移住の相談で多い内容
チェンマイ情報ステーションに寄せられる教育移住のご相談では、次のような内容が多く見られます。
- 子どもの英語力が十分でなくてもインター校に入れるのか
- 日本の学校からタイの学校へ移る場合、学年はどうなるのか
- インターナショナルスクールとバイリンガル校の違いを知りたい
- 学校の近くに住むべきか、生活しやすいエリアに住むべきか
- 親のビザ、子どものビザ、銀行口座、住居契約をどう進めるべきか
- PM2.5の時期に子どもの生活環境は大丈夫なのか
つまり、教育移住は「学校選び」だけではなく、「家族全体の生活設計」として考える必要があります。
チェンマイ教育移住の費用感
費用については、学校の種類、学年、住むエリア、住居タイプ、生活スタイルによって大きく変わります。
一般的には、完全な英語環境のインターナショナルスクールは学費が高めになり、バイリンガル校や国際コースは比較的費用を抑えやすい傾向があります。ただし、学費だけで判断するのは危険です。
教育移住では、次のような費用をセットで考える必要があります。
- 学校関連費:入学金、授業料、制服、教材、給食、スクールバスなど
- 住居費:家賃、保証金、前家賃、光熱費、インターネットなど
- 生活費:食費、交通費、通信費、医療費、日用品など
- 渡航・初期費用:航空券、海外保険、家具・生活用品購入など
- 手続き関連費:ビザ、銀行口座開設、各種同行・通訳サポートなど
チェンマイは欧米圏やバンコク中心部と比べると、生活費を抑えやすい面があります。しかし、教育移住の場合は「安く住めるか」だけでなく、「無理なく継続できるか」が重要です。
チェンマイでの学校選びの考え方
チェンマイで学校を選ぶ場合、大きく分けると2つの考え方があります。
- インターナショナルスクール:進学志向・完全英語環境を重視
- バイリンガル校/国際コース:費用と国際環境のバランスを重視
どちらが良い、悪いということではありません。お子さんの性格、英語力、ご家庭の教育方針、将来の進路によって合う学校は変わります。
判断ポイントとしては、学費、通学距離、教育方針、サポート体制、そして英語やタイ語などの言語環境にお子さんがどう適応できるかが重要です。
チェンマイで検討される主な学校例
NIS : Nakorn Payap International School
「NIS」は、チェンマイを代表するインターナショナルスクールのひとつです。
特に注目したいのは、英語にまだ自信がないお子様でも安心して通える新プログラム「インテグレーテッド・パスウェイ」が開設されたことです。
いきなり完全な英語環境に入るのが不安というご家庭でも、段階的にインター校へ移行していきたい場合には、検討しやすい学校です。
Ambassador Bilingual Academy(ABA)
「Ambassador Bilingual Academy」、通称ABAは、バイリンガル校でありながら国際コースを持つ学校です。
タイ人の子どもたちだけでなく、さまざまな国の子どもたちも学んでおり、国際的な雰囲気があります。
費用と国際環境のバランスを重視したいご家庭にとって、現実的な選択肢のひとつになります。
British Concordance International School(BCIS)
「British Concordance International School」、通称BCISは、チェンマイで注目されているイギリス式カリキュラムのインターナショナルスクールです。
2022年に開校した比較的新しい学校で、幼稚園から高校まで幅広い年齢に対応しています。英国教育システムをベースにしながら、国際的な環境の中で英語力と学力をバランスよく伸ばしていける点が特徴です。
日本人比率は5%以下で、英語環境や多国籍な学習環境を重視したいご家庭にとって、検討候補に入れやすい学校のひとつです。
また、BCISは「Ambassador Education Group」の一員でもあり、同グループにはABAなども含まれます。チェンマイで英国式カリキュラムを検討したいご家庭には、今後さらに注目される学校と言えるでしょう。
Prem International School
「Prem International School」は、チェンマイでも歴史が長く、安定した教育環境がある学校です。
長年の実績や落ち着いた学習環境を重視したいご家庭には、候補に入ってくる学校です。
Windfield French International School Chiang Mai
「Windfield French International School Chiang Mai」は、北タイで初めてフランス語を学べる新しいインターナショナルスクールです。
英語に加えてフランス語教育という選択肢がある点が特徴です。
チェンマイでは、その他にも紹介可能な学校が増えており、学校選びの選択肢は広がっています。ただし、最終的には資料だけで判断せず、実際に学校を見学して、お子さんとの相性を確認することがとても重要です。
語学学校の役割
日本人経営の語学学校「TSL Chiang Mai」では、お子さんだけではなく保護者が学校の先生と話すための英語・タイ語を学ぶコースもあります。
インター校にせよ、バイリンガル校にせよ、学校や先生方とのコミュニケーションに少なくとも英語は必要です。英語が苦手な保護者のために、オンラインやご家庭に訪問してのレッスンも行っているので、心強いです。
教育移住では「学校の次に家探し」が重要
教育移住では、まず学校を決め、そのうえで生活圏を考えることが大切です。
学校に近いエリアなのか、買い物や病院に行きやすい場所なのか、保護者の方が車を持つのか、徒歩中心なのか、Grabを利用するのか。こうした生活導線を考えたうえで、住む場所を決めていく必要があります。
そのうえで、家賃、間取り、ベッドルームの数、シャワーや浴槽の有無、コンドミニアムにするのか戸建てにするのか、条件を整理していきます。
条件がある程度決まれば、提携している不動産業者を通じて物件探しが可能です。学校見学に合わせて、物件の内見を手配することもできます。
ただし、チェンマイの物件探しはご縁の部分も大きく、慎重に比較検討しすぎると、良い物件はすぐ他の人に決まってしまうこともあります。ある程度条件に合う物件が見つかったら、早めに判断することも大切です。
当サイトでは、そうした物件探しの具体的な例として、「正直不動産」というコーナーを設けております。その時々で実際に賃貸できる物件をご紹介している人気コーナーです。過去ログをご参考に、エリアや家賃・間取りなどを想定してくださいね。
チェンマイとバンコク、教育移住では何が違うのか
タイ教育移住を考える際、バンコクとチェンマイで迷われる方も少なくありません。
バンコクは学校数が多く、日本人コミュニティも大きく、医療や買い物の選択肢も豊富です。一方で、交通渋滞、生活コスト、通学距離の問題が出やすい面もあります。
チェンマイはバンコクほどの都市機能はありませんが、街がコンパクトで、生活圏を設計しやすいのが特徴です。学校、住居、買い物、病院、習い事などを比較的近い範囲で組み立てやすく、家族全体の生活負担を抑えやすい面があります。
大都市の利便性を重視するならバンコク、生活の落ち着きや費用面、自然との距離感を重視するならチェンマイが向いていると言えるでしょう。
PM2.5の時期についても事前に考える
チェンマイで教育移住を考える際、避けて通れないのがPM2.5、大気汚染の問題です。
特に乾季後半から暑季にかけては、空気の状態が悪化する日があります。お子さんがいるご家庭の場合、学校の空気対策、住居の気密性、空気清浄機の準備、外遊びの頻度なども考えておく必要があります。
チェンマイに長く住む場合は、PM2.5の時期だけ短期的に別地域へ移動するご家庭もあります。一方で、学校や住居の対策を確認しながら、チェンマイで生活を続けるご家庭もあります。
大切なのは、移住前からこの問題を把握し、対策を前提に生活設計をすることです。
長期滞在で重要な「TM30」対応
タイで居住する際には、「TM30」という手続きも重要です。
TM30とは、外国人がタイ国内の住居、アパート、コンドミニアム、ホテルなどに宿泊した際、その所有者や管理者が24時間以内に入国管理局へ居住地を届け出る制度です。
この手続きは、ビザ延長などにも関わるため、長期滞在では非常に大事なポイントになります。
当方が提携している不動産業者であれば、このあたりも確実に対応できます。一方で、個人で安い物件を探すことも可能ではありますが、契約や入居後の対応、TM30などで不安が残るケースもあります。
長期滞在の場合は、安さだけでなく、確実性を優先した方が安心です。
ビザ・銀行口座はケースバイケース
教育移住や長期滞在では、ビザ、銀行口座開設、滞在延長などの手続きも重要です。
ただし、これらは家族構成、滞在目的、学校の種類、申請時期、タイ側の運用状況によって対応が変わることがあります。そのため、記事だけを読んで一律に判断するのではなく、実際の状況に合わせて確認する必要があります。
特にお子さんの学校入学に関わるビザや、保護者の滞在資格については、学校側の書類準備やタイ国内での手続きが関係するため、早めに全体の流れを把握しておくことが大切です。
日本でのEビザ申請については、基本的にご自身で行っていただく形になりますが、現地到着後の銀行口座開設やビザ延長などについては、必要に応じてサポート可能です。
チェンマイ教育移住に向いている家庭
チェンマイ教育移住に向いているのは、単に「海外の学校に入れたい」というより、家族全体で新しい環境に適応していく意識を持てるご家庭です。
- お子さんに英語や多国籍環境を経験させたい
- 欧米留学より現実的な費用感で海外教育を考えたい
- 自然が近く、落ち着いた環境で子育てをしたい
- 保護者がリモートワークや柔軟な働き方をしている
- 学校だけでなく、生活全体を整える意識がある
一方で、慎重に考えた方がよいケース
一方で、次のような場合は、事前準備をかなり丁寧に行う必要があります。
- 日本とまったく同じ教育環境や生活水準を求めている
- ビザや行政手続きの不確実性に強いストレスを感じる
- PM2.5など環境面のリスクを受け入れにくい
- お子さん本人が海外生活に強い抵抗を示している
- 費用を極限まで抑えることを最優先にしている
教育移住は、うまく合えば非常に価値のある経験になりますが、すべての家庭にとって万能の選択肢ではありません。だからこそ、事前の学校見学、生活エリアの確認、費用計画、ビザの流れの把握が重要になります。
チェンマイ情報ステーションのサポート内容
「チェンマイ情報ステーション」では、教育移住や長期滞在を検討されている方に向けて、学校選びから住居探し、現地生活の立ち上げまでサポートしています。
- 学校選びの相談・条件整理
- 学校見学の手配・同行
- 英語・タイ語での通訳同行
- 学校見学に合わせた物件内見の手配
- 提携不動産業者を通じた住居探し
- TM30対応など実務面で信頼できる業者の紹介
- 入居時の生活用品の買い出しサポート
- 空気清浄機や浄水器選びの相談
- 入学手続きサポート
- 現地での銀行口座開設やビザ延長サポート
- 日本人補習校の案内
- お子さんの日本語力維持に関するアドバイス
教育移住は、学校に入って終わりではありません。住まい、生活導線、言語環境、日本語力の維持、保護者の暮らしやすさまで含めて整えていくことが大切です。
まとめ:チェンマイ教育移住は「学校・住居・生活」をセットで考える
チェンマイ教育移住を考えるうえで大切なのは、「学校・住居・生活」を切り離さず、セットで考えることです。
チェンマイは、教育環境、生活のしやすさ、費用面のバランスが取りやすい場所です。お子さんの海外教育を考えているご家庭や、タイでの長期滞在を検討している方にとって、現実的な選択肢のひとつになるでしょう。
一方で、学校選び、ビザ、住居、PM2.5、費用計画など、事前に確認すべき点も多くあります。勢いだけで決めるのではなく、実際に学校を見学し、生活エリアを確認し、家族に合う形を見つけることが大切です。
タイ・チェンマイへの教育移住、長期滞在、ロングステイをご検討中の方は、まずは「チェンマイ情報ステーション」までご相談ください。
チェンマイ旅行・移住前の情報収集に
チェンマイやタイ北部について、さらに詳しく知りたい方には、『地球の歩き方 チェンマイ タイ北部の魅力的な町 2026〜2027』もおすすめです。
本書のチェンマイ現地取材では、チェンマイ情報ステーションのICHI-SANも一部取材同行・現地コーディネートに関わっています。観光だけでなく、街の雰囲気や生活感を知るうえでも参考になる一冊です。

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