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北タイの魅力を伝える異日常ツアー「マニタビ」がチェンマイ市内にショップをオープン!少数民族の衣食住と物語を感じる新たな拠点

北タイの少数民族の村で“暮らし”を体験できるツアーを企画している「マニタビ(ManiTabi)」が、チェンマイ市内に初の実店舗「マニタビショップ」をオープンしました。

ここは、旅の体験をそのまま形にした北タイの手仕事と暮らしの雑貨店です。

コンセプトは「北タイの衣・食・住」
店内には少数民族独自のデザインやアイデアを、日常に取り入れやすくアレンジしたアイテムが並びます。村の空気や手のぬくもりが感じられる空間です。

今回は、チェンマイ情報ステーションがさっそく現地を訪れ、ショップの様子や商品の魅力、これからの展開を取材しました。

“旅の奥にある暮らし”を伝えるツアー「マニタビ」とは?

マニタビのロゴ

「マニタビ」は、チェンマイ在住の日本人・坂田さん(@chiangmaisakata)が主催するツアー会社です。

一般的な観光ツアーとは異なり、北タイで今も独自の文化や精霊信仰を守り続けるカレン族、リス族、タイルー族といった少数民族の村に滞在します。
参加者は、彼らと一緒に料理を作り、家に泊まり、祭りや日常の営みに加わりながら“暮らしそのもの”を体験します

マニタビツアーでの朝の托鉢の様子
タイルー族の村にて

「マニタビ」の“マニ”は、「マニアックな旅」、タイ語の“มานี่(マニー/ここに来て)”、そして“真実”の「真」から取られています。
その名の通り、マニタビの旅は観光では触れられない文化、人との繋がり、そして暮らしの知恵、そのすべてを五感で感じる“異日常”が魅力です。

マニタビツアーでの儀式の様子

実際に筆者もマニタビのツアーに参加しました。少数民族の村で過ごした“異日常”の時間を、こちらの記事で詳しく紹介しています。
>> 普通の観光では味わえないチェンマイ少数民族と暮らす異日常体験ツアー「マニタビ」

触れて、味わって、持ち帰る。北タイの“衣・食・住”がそろう店

マニタビショップでの坂田さんによる商品説明

マニタビショップに並ぶのは、北タイの村で受け継がれてきた手仕事を、現代の暮らしに寄り添う形へと再構築した品々です。
織りや染め、発酵や手づくりの道具──どれも“旅の続き”のように、日々の生活に溶け込みます。

今回は、その中から代表の坂田さんに、いくつか印象的なアイテムを紹介していただきました。

YouTubeで見てみる

"衣" 日常に寄り添う民族の布

カレン族刺繍の伝統衣装
カレン族刺繍の伝統衣装

まず紹介したいのは、カレン族の伝統的な織りの技術を受け継いだ布製品たちです。

店内には、天然染料で染め上げたやわらかな布を使った民族衣装やクッション、枕が並びます。
素朴な風合いの中に、織り手それぞれの個性や色の感覚が息づいています

少数民族デザインの枕
カレン族の伝統的な布を使ったクッションなど
カレン族の肩がけバッグ「ヤーム」
カレン族の肩がけバッグ「ヤーム」

肩からかける「ヤーム」と呼ばれるバッグも人気。
手織りの質感をそのまま生かしながら、普段使いできるようデザインされています。どれも村の暮らしや空気が伝わる、温度のあるアイテムです。

岡本麻里監修のエプロン
岡本麻里さん監修「アカ族」刺繍のエプロン

筆者も普段から本を拝読させていただいている、チェンマイ在住のライター「岡本麻里さん」監修のエプロン。深みのある藍色の布地に、アカ族の文様が静かに映えるデザイン。使うほどに柔らかくなり、手になじむ質感です。
キッチンでも、アトリエでも、暮らしの中に“北タイの手仕事”を感じられます。

“食” 村の恵みをいただく

カレン族のコーヒー豆

こちらは、マニタビのカレン族ツアーでホストを務めるヤティーさん一家が、豆から育て、発酵後に土鍋で30〜40分かけて焙煎したコーヒー豆。
土鍋のやわらかな熱でじっくり焙煎されることで、酸味が抑えられ、まろやかで香ばしい風味に仕上がります。

マニタビショップの100%ワイルドハニー

こちらは筆者も特に心からおすすめしたい逸品
タイルー族の村で、森に自生するさまざまな蜂の巣から採取した100%ワイルドハニーです。
濃厚なのに後味はすっきり。森の香りをそのまま閉じ込めたような、力強くもやさしい味わいです。

マニタビショップで販売されているマグカップやピントー
マグカップやピントー

また、お土産としてぜひ手に取ってほしいのが、タイの伝統的なお弁当箱「ピントー」です。3段になっており、下からご飯・スープ・おかずを入れる仕組み。

普段使いはもちろん、持ち寄りの食事会でも活躍します。日本へのお土産にもぴったりです。

"住" 自然とともにある暮らしの道具

竹細工で作られたコーヒードリッパー

竹や籐などの自然素材を使った生活道具には、北タイの人々の“暮らしの哲学”が宿っています。
たとえば竹細工のコーヒードリッパーは、見た目の美しさだけでなく、使うほどに風合いが増し、自然とともに生きる知恵を感じさせます。
籐を編んだ入れ物や籠も、通気性や軽さといった実用性を備えながら、空間に温もりを添える存在です。

旅の思い出を“かたち”にできるワークショップも開催

マニタビワークショップのヤードム

お土産を買うだけの場所ではなく、タイ文化を“学び、分かち合う”場としても機能するマニタビショップでは、今後さまざまなワークショップの開催が予定されています。

たとえば、日本人にも人気の高いタイの伝統嗅ぎ薬「ヤードム」作り。
好きな香りのハーブを選び、世界にひとつだけのオリジナルヤードムを調合できます。

こうして“旅で出会った文化”を自分の手で形にして持ち帰ることで、チェンマイで過ごした時間を、日々の暮らしの中でふと思い出すきっかけになります。

旅の記憶を持ち帰るなら、マニタビショップへ

マニタビスタッフのモンさんとセンスさん
マニタビスタッフのモンさんとセンスさん

これまでにない“異日常”を届けてきたツアー会社「マニタビ」は、今回紹介したショップを新たな拠点に、ワークショップの開催や、チェンマイを愛する日本人・タイ人、そして世界各国の人々が集うコミュニティスペースとして活動の幅を広げていく予定です。

お土産を探しに訪れるのはもちろんですが、実際にマニタビのツアーに参加してみると、店に並ぶ商品のひとつひとつが、より深い意味を帯びて見えてきます

旅と暮らしが交わる場所。ぜひチェンマイ旅行の際は、マニタビのツアーとショップ、両方で“ほんものの北タイ”を体感してみてください。

マニタビの情報

マニタビを主宰する坂田さんの想い、そしてツアーに込めた理念については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
>> 少数民族と暮らす異日常ツアー『マニタビ』発起人・坂田さんが語る“ほんものの旅”の魅力


著者プロフィール

この記事を書いた人
[タイ一択さん / タイ旅行ブロガー]

タイの旅行情報を専門とするブロガーであり、タイ旅行に関する情報を提供するブログ「タイ一択」を運営しています。
ブログは月間PVが40万前後あり、多くの読者に支持されています。

チェンマイには半年以上の中期滞在と10回以上の旅行経験がある大のチェンマイ好きです!
チェンマイ滞在中はよくバイクを借りてお寺を巡っています。
現在はバンコク在住。タイ国政府観光庁とのメディアツアーでのコラボレーション経験もあり、信頼性のある情報を提供しています。


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